カビに必要な栄養物は動物とよく似ていて、炭水化物や脂肪類などの有機化合物のほか、窒素化合物、リン、硫黄、鉄、マグネシウムといった無機物なども必要です。困ったことにこうした栄養物は木質系材料、石膏ボード、塗料、壁紙、畳、モルタル、漆喰などほとんどの建材のほか、塗料や接着剤、シール剤にも含まれています。こう聞くと、カビが繁殖しないほうが不思議といった感じで、やり切れない気持ちになってしまいますが、そうは問屋が卸しません。
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というのもこうした栄養物は水に溶けた状態でしか、カビの細胞の壁を通り抜けられないからです。つまり、カビが建材を栄養分として繁殖するには適度な水分が不可欠なのです。水分を含んでいる木材ですら、通常の含有串は二十数パーセント程度ですから、これではカビは繁殖できません。またカビは酸素を必要としますが、紫外線は苦手です。胞子が外壁などに付いても、風や雨に流されてしまいます。よほど密集地で日照や風通しが悪い場合を除いて、戸外では繁殖できません。つまり、カビが繁殖できるのは室内の、しかも人間の生活水や、結露として供給される水分があるところだけに限られているのです。ちょっとしたカビなら簡単に退治できますが、楽観しているとあっという間に広がります。ひどくなると専門の業者に頼むほかはなくなりますから、早目に対応しましょう。