ガラスで野性と自分との間にバリアを張る。しかし内と外との境はできるだけ曖味にしたい。ゆえに中に植物を取り込む。自然の息遣いと匂いをゆるりと筒らせるのだと思う。これを最初に始めたのは、おそらくイギリス人ではなかったのか。僕は英国に何度も行った。一度は、オックスフォードなる大学の街にほんの短期間ではあるが滞在したこともある。そこで見たのは彼らの庭に対する相当な思い入れである。どんなにお金持ちでも、代々の輿族でも、できれば庭師など雇わず、自分で庭を手入れすることをもって英国人となすようなところがある。
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アメリカ親父の目印大工みたいなのだ。これはいにしえの賢しき大英帝国のなごりと見ている。僕はね。というのもかつて、英国は植物貧乏国であったからだ。とにかく北という地域柄か、草木の種類が少ない。で、もともとがユナイテッドーキングダムなどという海賊の寄せ集め連合国であるから、大切な生業である。世界中に自国民を移住させ文字通りプランテーションと呼ばれる植民地を作り、ついでに各地から珍しい植物を集めてきた。それを自分の庭に植えて、これはインドの植物、あれは中国、といかに世界を支配してきたかを自慢しまくるのである。それは今でもなお続けられ、自賛の庭園に大勢を招待しての、僕には何が楽しいのか理解しかねる妙な会がいたるところで催されている。しかし、英国は寒い。南方のものはすぐやられる。そこでサンルームを作った。だから、英国ではそれをサンル〜ムとかグリーンハウスとか言わずにコンサーバートリー、保存器などと称しているのだ。ことコンサーバートリーに関しては長い歴史があるので、英国のものはデザインが実にいい。これには僕も一目置いている。